あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。
さて、今回は“海のミルク”と呼ばれる“牡蠣”の生食用と加熱用の違いについてです。
コチラ2つの違いですが、よく勘違いされるのが『新鮮度』です。
●生食用=新鮮
●加熱用=そんなに新鮮じゃない
と勘違いされがちですが、この2つ違いというのは、実は『海域』つまり『育ってきた場所』で異なるのです。
まずは加熱用の牡蠣についてですが、河口・沿岸など、地上から近くの海で育ちます。
山や川からミネラルや栄養素が海に流れていくことにより、
牡蠣のエサとなる植物プランクトンが増え、牡蠣も元気に栄養たっぷりにしっかりと育つことが出来ます。
しかし、地上に近いということは、ウイルスなどに汚染される可能性があるということです。
昨年から流行しているノロウイルスなどは85~90度以上の熱で90秒以上加熱すると無毒化されます。
(※牡蠣を加熱してから1分ではありません。牡蠣鍋の場合、沸騰したお鍋に入れてからは約8分)
なので、お鍋などをされる際は加熱用の牡蠣を使い、きちんと加熱することによって
味も美味しく、栄養価も高い、ぷりっとした(加熱用は火を通してもカチカチになりません)牡蠣を食べる事が出来るのです。
加熱用とは違い、生食用の牡蠣は保健所により雑菌の少ない『指定された海域』でとれたもののみになります。
基本的に、生食用の指定海域というのは『沖合』になります。
沖合の海は汚染などがなくとてもキレイです。
が、植物プランクトンなどもいないため、どうしても加熱用に比べ栄養素や味が衰えてしまいます。
しかし、やはりあの牡蠣の生の喉越しや、味は特別なものがありますよね。
また、余談ですが牡蠣の生産量が国内で1番多い広島県では、『指定海域』・『条件付指定海域』・『指定外海域』と分けられているようです。
最後に、牡蠣においてのノロウイルス対策としてまとめると、
生の牡蠣を食べたいときは必ず生食用の牡蠣を食べる事、
鍋や揚げ物などにする場合は、加熱用の牡蠣をしっかりと加熱して食べる事が、
おいしく・元気にこの冬を乗り切れることに繋がると思います。
栄養よし・味よしの牡蠣の使い分け、是非ご活用ください。